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失敗しない!土地探しのコツとポイント-12

更新日:2020年10月25日


失敗しない!土地探しのコツとポイント-12

地震に強い土地の選び方-6

(写真:紹介したWEBサービスから得られた下村純建築設計事務所周辺の地盤調査資料)

・具体的な地盤調査資料

これまで広範囲な地形の成り立ちや、想定される地質についてWEBで探す方法をご紹介してきましたが、できれば候補地になるべく近い場所の地盤について具体的な資料があると良いですよね。

そこで今回は、よりピンポイントで地盤調査資料(ボーリングデータ)を入手する4つの方法をご紹介します。

1.WEB上で調べる

2.役所に行って調べる

3.建築設計事務所に聞いて調べる

4.現地に行って調べる

・WEB上で調べられる地盤調査資料とは?

個人が無償で利用できる公的なサービスとしては、次のものなどがあります。

□国土地盤情報検索サイトKuniJiban(国土交通省など)

http://www.kunijiban.pwri.go.jp/jp/

国道や空港施設などの調査資料が中心ですので、住宅よりもビル等の業務施設建設時の方が利用する機会がありそうです。幸運にも対象地の至近に「ボーリング柱状図」があれば、その地点の地盤の構成やN値(標準貫入試験による打撃回数で、地盤の固さを現す指標となるもの)、孔内水位などの詳細な情報が得られます。

□全国電子地盤図(地盤工学会)

http://www.denshi-jiban.jp/map_menu.htm

地盤工学会により、全国の地盤情報データベースに集積された地盤調査情報と学術的地盤情報を融合させて、 250mメッシュ毎の浅層地盤の代表的地盤情報を全国統一基準でモデル化したデータの集積とのこと。全国とうたわれているものの、現状で掲載されているのは比較的大きめな都市に限られています。

対象に含まれていれば、その土地の代表的な地盤の簡易な柱状図が表示され、土質、地下水位、N値などが得られます。

□ジオ・ステーション(防災科学技術研究所)

http://www.geo-stn.bosai.go.jp/jps/

上記KuniJibanの情報と重複がありますが、一部防災科学技術研究所の資料があり、また連携する機関(自治体の土木部など)で所有しているデータの位置などがプロットされています。

少々操作がしにくいページですので、直接各自治体の個別の情報を得たほうが早いでしょう。国土交通省の下記ページにその一覧があります。

http://www.mlit.go.jp/toshi/toshi_fr1_000013.html

たとえば、東京においては次のサイトがあります。

□東京の地盤(東京都建設局)

http://www.kensetsu.metro.tokyo.jp/jigyo/tech/start/03-jyouhou/geo-web/00-index.html

かなりな量のデータがプロットされていますので、候補地至近のデータが得られるかもしれません。

また、東京都都市整備局では、「液状化予測図」と「土地履歴マップ」もWEBで公開しています。前者は蓄積されたボーリングデータを解析して液状化の予測を色分けしたもので、後者は明治時代初期以降の地図から土地がどのように使われていたかを知ることから液状化しやすい土地か否かを推察できるようになっています。例えば、以前は小川が通っていたとか、田んぼや沼だったなんてことがわかれば、低地で水が高所から集まる場所と推察されますので、「土地がゆるそうだな」と直感的に理解できるでしょう。

□東京の液状化予測図 平成24年度改訂版(東京都都市整備局)

http://www.kensetsu.metro.tokyo.jp/jigyo/tech/start/03-jyouhou/ekijyouka/index.html

□東京都土地履歴マップ(東京都都市整備局)

http://tokyo-toshiseibi-ekijoka.jp/chireki/index.html

東京都の新宿区や大田区、神奈川県川崎市などでもWEB上で公開しています。

□ガイドマップかわさき(川崎市)

https://www.city.ota.tokyo.jp/seikatsu/sumaimachinami/kenchiku/jiban-shiryou/index.html

長くなりましたので「2.役所で調べる」以降は、次回「失敗しない!土地探しのコツとポイント-13 地震に強い土地の選び方-7」にてご紹介します。

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