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​鎌倉 江戸料理 福とめ

プロデュース 
 渡邉賢一/XPJP

 曽根圭輔/i-NNO異能

用途
竣工
所在地
施工

店舗兼用住宅
2023年5月
神奈川県

株式会社斉藤建設

江戸の料理を今に伝える鎌倉の古民家
江戸の素材や技法を用い、往時の料理を現代に伝える福留章氏の実践と研究の場です。

改修対象は建築から100年近く経過した古民家の一部。遠方に移築再生された本宅から残された部分のうち、台所を4人掛カウンター席のみの江戸料理店に、その他の部屋を住居とする店舗兼用住宅へと改修しました。
素材を活かす福留氏の流儀に倣い、築年数相応に腐食した土台や柱脚部を手当てしたほかは既存部材を墨色に塗装することで、空間自体が料理を際立たせる黒衣(くろご)となるよう配慮しています。

改修工事にて付け足された数少ない要素であるカウンターは、伐採後35年ほど寝かせた鎌倉産の樹齢80年のケヤキ。保管されていた材木店にて実見した際、多少の割れがあり、また製材後に反りが出る可能性があるとのことであったものの、端部を削ると華やかな香りとともに目の通った鮮やかな木目が現れました。製材頂いた材木店店主曰く「完璧な乾燥状態で、今までに製材した中で最も堅い材。目立てしたばかりの帯鋸から煙がでるほどの堅さで1面を引き通すのに40分を要した」とのこと。
2,3mmごとに小さな凹凸と焦げ目が繰り返される帯鋸目がついたカウンターが、確かな存在感で福留氏の料理を引き立てます。

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