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スズメバチが庭に来るようになったら

更新日:2022年8月25日


天高く馬肥ゆる秋。気温も下がって過ごしやすくなり、快晴の日には空が高く感じられる心地よい季節になってきました。キンモクセイやキク類など、街角でも花を良く見かける季節でもありますが、花が咲けば集まるのが昆虫。特にその中でもスズメバチには気を付けたいところです。

チョウを歓迎してもスズメバチは遠ざけたいとは人間の勝手ではありますが、あの羽音を耳元で聞いたときの恐怖たるや。刺されたら大変ですので、出来れば寄せ付けたくはないでしょう。

もし、最近庭でスズメバチを見るようになったという方は、下記写真の花が咲いていないか見てみてください。

紫がかった色をした「つる性」の植物で、先端にひょろりとしたひげのような部分があります。ぶどうの房のような感じに枝分かれしているのが花で、薄緑色からオレンジ掛かった色のネバネバしたツブツブが上向きに咲くのが特長です。

ありましたか?これは「ヤブガラシ」の花です。ネバネバしたツブツブの部分に蜜が多いらしく、アゲハチョウやカラスアゲハなど優雅なチョウも飛来するのですが、スズメバチも好んでこの花の蜜を吸いに来ます。

数年前に上野の東京国立博物館に行った際、庭園に「スズメバチに注意!」との看板を見かけました。もしやと思い、周囲を見渡すと案の定ツツジの植え込みにヤブガラシが繁茂していました。

梅雨頃から芽を伸ばして夏が終わる頃に花を咲かせるので、成長する前に刈ると良いでしょう。ただし、多年草で土中に張り巡らされた根から増えるため、根絶するには掘り返して全ての根を取り除かないといけません。木を覆うように成長し、覆った木自体を弱らせて枯らしてしまうほど繁茂することから「薮枯らし」との名がつけられたそうですので、プロの造園家の方も苦労されているのだとか。

「切らずに伸びたつるをクルクルと巻いて地面に放置しておく」と根まで枯れるという説もありますので、ヤブガラシにお困りの方は、ハチに気を付けてお試しください。

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