設計時におけるBIMを活用したビューの確認:ホテルの設計


私たちは計画の初期段階からBIMにてモデリングを行い、建築主との打ち合わせ時のデザインレビューに活用しています。
プランや内観の確認に使用することは勿論ですが、先日オープンした墨田区のアパートメントホテル・CREST Asakusa Higashi(クレスト浅草東)では、ホテルとしての優位性を活かすために、計画初期段階より当該建物と東京スカイツリーの位置を正確に反映した3Dモデルを作成し、建築主とビューを確認しながら設計を進めました。
低層住宅が立ち並ぶ現状の周辺環境であれば、プラン次第では客室からスカイツリーを見ることも出来たのですが、最終的に次の理由により屋外階段およびエレベーターホールからのビューに留めることにしています。
理由1:客室を整形かつ最大化するため
理由2:エントランスを隣地の戸建て住宅から離すため
理由3:近隣住宅への視線を減らすため
理由1は、投資用マンションの計画で言うところの「レンタブル比を上げる」ことと同義です。計画地は西側と南側に道路がある交差点であり、東京スカイツリーはその反対側である北東方向にあります。そのため、北東側に客室を設けようとすると、共用部を道路側にまとめることとなり、結果として採光や通風的に劣り快適さに欠ける不整形な客室になることが想定されました。
理由2は、近隣との関係性を重視したものです。北東側に客室を設けようとすると、共用部であるエントランスとエレベーターと階段を道路に近い側に計画する必要がありました。その際に近隣への配慮として、玄関が西側道路に向いている北側の既存住宅からホテルのエントランスをなるべく離し、共同住宅と駐車場がある南東から北側に共用部をまとめることにしました。
理由3も2と同様に近隣住宅への配慮です。北東側に開口を設ければ、客室内から東京スカイツリーを望むことが出来ることはBIMにて確認していましたが、近隣住宅からすると見下ろされるような状態になります。そのため、見える可能性のある窓は設けるものの、それを主な理由としたプランを採用することは見送りました。
都内有数の観光地に近いエリアでありながらも、低層住宅が拡がる場所でもありますので、上記のようなプラン上の配慮をした上で、2階以上の階の北側および道路側の窓を型板ガラス(曇りガラス)にすることで、既存住宅と宿泊施設の良好な共存関係を図り、スムーズな運営をスタートさせることが出来ています。



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