失敗しない!土地探しのコツとポイント-5
・やみくもに土地を探すとどうなる?その3 建物のイメージがつかめないまま土地探しをするとどうなるのでしょう。 単に土地を買うだけならばそれほど難しくはありませんが、そこに家を建てるならば想定した予算内で土地に掛けられる金額と、家に掛けられる金額を分けて考えなければいけませんよね。 ・安易に土地の予算を上げてはいけない 例えば東京近郊にて予算6000万円で土地と家を手に入れるとして、仮にその内訳を土地に3000万円、建物に3000万円と想定します。 そこでやおら土地探しを始めてもなかなか望んだ条件の土地は出てこないかもしれません。ちょっと狭いとか、道路づけが良くないとか、なにかしら注文を付けたくなるはずです。 そんな時、不動産屋さんはこう言って別な土地をおすすめするでしょう。「予算はオーバーしますが、いい土地があります」と。 ここで理解しておいていただきたいのは、不動産屋さんは何に対して報酬を得ているのかということ。もちろん土地の案内や契約書の作成等々ですが、それに掛かる手数料は売買価格400万円超の場合は「売買価格の3%+6万円」が上限と法で決められています。 環境によっては売りやすさに違いはあると思いますが、同じような地域の3000万円の土地と4000万円の土地では、業務的にそれほどの違いは生じません。にも関わらず、その手数料の差は30万円。高い土地を買ってもらったほうが自社の利益になるのです。 もちろん土地の金額を上げて、その分全体の予算も上げていただければ何の問題もありません。でもなかなかそういう訳にはいかないでしょう。 そして、うっかり高めの土地を見てしまうと、それはそれは良いわけですよ。広いし日当たりは良くなるし、眺望も開けていたらその土地にしたくなるに決まってます。 その時、不動産屋さんはこう断言します。「2000万円もあればいい家が建ちますよ!」。 ・あなたにとっての「いい家」とは 「いい服」と一口に言っても相当な幅があることは理解しやすいですよね。 人によってはユニクロの990円のTシャツの事かもしれませんし、コム・デ・ギャルソンの前衛的なシャツを指している場合もあるでしょう。では、家は?
そう、家だって一緒です。 ビニルクロスの壁にクッションフロアの床を「汚れにくくていい」という人もいるでしょうし、自然素材を使うことが大前提という方もいるでしょう。あるいは建売的に小さくてもとにかく3LDKが必要という人もいれば、どこにいても家族の気配が伝わるようなワンルームのような家が欲しいという方もいるでしょう。 もしあなたが欲しい家が建売住宅的な家であれば大きな問題はありませんが、「床面積は40坪で、無垢フローリングの床、しっくいの壁と天井、サッシはシャープなスチール」ということであれば、2000万円ではかなり難しいと言わざるを得ません。 そういったご相談を頂く時に常々思うのが「土地探しから相談していただければ、理想の家をつくるための適切なコスト計画を提案できるのに」ということ。 ・土地探しから設計事務所に相談するメリット 私たちは、敷地が決まっていない状態でのご相談も喜んで受けています。 敷地が決まっている場合と同じように、どんな暮らしがしたいのか?色や素材の好みがあるか?といった家そのものに関することや、休日になにをして過ごすのか?仕事ではどんなことをされているのか?といった人となりを知るための雑談などして、理想の家のイメージをあなたと一緒に膨らませます。 その上で、希望される家に掛かると思われる金額の目安をご提示したり、完成までのスケジュールやいつ何にいくらくらい掛かるのかといったファイナンス的なアドバイスなどもして、土地の取得から家の完成に至るまで総合的なコンサルティングをすることが可能です。 ご相談いただくほとんどの方が家を建てるのは初めての経験ですので、それまでなんとなくモヤモヤとしていたことが、時間的予算的なメドがたってパッと視界が開けた感じになられます。
もちろんご要望があれば候補地への同行も致しますので、土地にまつわる法規制やコンディション、想定されるプランなど、より具体的なアドバイスも可能です。 ぜひ家づくりをお考えになられたら、私たちにご連絡ください。 次回は「土地の掘り出し物はあるのか?」について書きます。