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長岡の野菜工場

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所在地 

構造設計 

施工    

       
      

特殊設備

自然に従い機能を素直に配置する〜棚田の風景に建つ完全管理型野菜工場

豪雪地帯で冬に育つ野菜

豪雪地として知られる新潟県長岡市旧栃尾地域の山間部に計画された野菜工場です。春から秋にかけて敷地の目の前に広がる美しい棚田の風景も、一晩で1mを超える積雪があることも珍しくない冬には一面の雪景色に様変わりします。清冽な雪解け水が注ぎ、一日における気温の差が大きい土地であるため、有名な魚沼米に匹敵するほどの食味の良いお米が育つこの地ですが、冬場の生活は暴力的な積雪によって大きな制限を受ける土地でもあります。

本計画は、雪国の厳しい冬においても青々とした野菜を育てることが可能な工場を作るというものです。

 

三位一体の新しいビジネスモデル

主な機能は完全管理型の水耕栽培による野菜工場です。特徴的なのは、栽培に要する電力を一般廃棄物として収集した枝葉を焼却することで発生する熱にて発電し、発電した電気を利用して野菜を育てるという施主様企業の強みを活かした独自のビジネスモデルを構築されてランニングコストを押さえていること。その独自性により、総務省の地域経済循環創造事業交付金事業にも採択されています。

 

自然に従い街並にならう

 3mを超える積雪がある地域ですので、建物のありようを自然に抗うようにすると雪の処理に多大な費用を要する事になるため、配置や形状は雪をいかにして処理をするかによって決定しました。建物形状は、切妻造りの商家が道路に対して妻入り※1.に並ぶ当地の伝統的な街並にならった切妻として、屋根に降った雪を自然に落とすことで、構造に過大な荷重が掛かる事を避け、また雪下ろしの手間を省きます。落ちた雪は、除雪用にもカスタマイズされた枝葉運搬用ショベルカーで敷地外周部に寄せて、車両通行部を確保します。平面的には、除雪時の効率を高め、また建物と重機の衝突を避けるために当施設に必要な事務、焼却および発電、枝葉の集積、栽培室の各機能を線形に並べることにより、凹凸の無い壁面が連続した壁面が連続する間口10m奥行き60mの細長い形状としました。また同時にそれは、冬期に施設の端から端まで建物内を通って行く事を可能にしています。

 

※1.妻入り:屋根の妻側(屋根の勾配が山形に合わさった側)から建物に入る形式

ドローン撮影:株式会社アローズ

http://www.arrows-sgw.com

工場(完全人工光型植物工場)

従業員数:50~100人

2016年1月

新潟県長岡市

オオノ設計室

建築 共榮建設

電気 イートラスト
衛生 渡辺システム工業

森久エンジニアリング:植物工場

キンセイ産業:焼却発電システム